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OWNERS BLOG社長ブログ

建築・ 旅・ もてなしの地へ・・・cap2

2017年05月27日

鈴木大拙館 夕景

 

 

建築の旅、つづきです。

金沢の目的は谷口先生設計の鈴木大拙館を見たかったから。それと21世紀美術館との「差」を感じたかったから。

インド~中国~日本、 禅を含んだ東洋思想を分かりやすく国内外に広めたのが鈴木大拙。

「禅とは自己の存在の本性を見抜く術であって、それは束縛からの自由への道を指し示す。

言い換えれば、我々一人一人に本来備わっているすべての力を解き放つのだ、ということもできる。」  

と鈴木大拙は語っています。これを読んだときに、最近話題のマインドフルネスの考え方に近いな、と感じました。  
皆さんはマインドフルネスやったことありますか?

スティーブジョブズも禅の思想や哲学に影響を受けていたのは有名ですね。

禅の本をホンのヒトカケラ読むと、その思想と谷口先生の無駄のないシンプルで美しい建築が共鳴してくるのがわかります。

忙しい日常から離れて自己を見つめる機会を与えてくれる空間です。

 

 

鈴木大拙館 昼景

 

 

シンプルなサイン

 

 

回廊

 

 

全体図

 

 

見切りと目地

 

 

水盤内の石目地と見切りステンレスの位置が通っています。京都の平成知新館でも同じ納まりでした。

低い天井

 

 


下の写真は21世紀美術館のオープンスペース。その下の写真はマイケル・リンの加賀友禅をイメージした

壁画。人気のスペースなので人が沢山いました。特に女子が。

大拙館とは対照的に21世紀美術館は来館者もとても多く、本当に10代から20代くらいの若い人が多かったです。大拙館では20代らしき人は見かけませんでしたね。21世紀美はほぼ観光地化しているようですが

積極的にアートに触れるのはいいことですね。個人的な感想は曲面の壁やガラスがどれだけドラスティックな空間になっているのか楽しみにしていたのですが天井が高いだけで、何か大味な空間でした。

美術館って少し緊張するような心持で、作品を感じながら自分の感想を想い巡らす場所、というのがわたしの中での美術館像でしたが、良い意味で真逆の空間でした。妹島さんや西澤さんの設計の思想はそういうところにあったのかもしれませんね。

 

 

対照的な二つの建築ですが、

やはり設計やデザインには「思想(コンセプト)」が大切だということが確認できました。

 

 

21世紀美術館

 

 

マイケル・リンの壁画