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遠景のプロポーション、近景の素材感 primary house
2014年02月14日
間もなく竣工いたします住宅の現場に行ってきました。既存の街の景色の中で派手すぎず、控えめすぎず、端正に洗練されたイメージで佇んでいます。
遠景では素材感まではわかりませんし、近景ではプロポーションが掴みきれないのが建築の特徴です。
建蔽率緩和を有効に活用しながら、ほぼ敷地全体に建物が投影されている案を設計初期に創りました。
それは模型を見ていただければわかると思います。
設計の過程で幾つかの変化がありましたが、ほぼその通りで進んできました。
光と、素材と、プロポーションは常に設計デザインをする中で心に留めていることですが、このprimary house では特に、遠くから自分の家に帰ってきた時に遠景の美しさを感じられるようにしたいと想い、家の足元に着いた時には経年しても美しい素材を感じられるようにしたいと考えていました。
投影面積が大きいと大味なボリュームになりがちですが、表面積を多くしてそれを回避しています。
ボリュームを意図的に削っているわけです。
家つくりや、ものづくり、設計やデザインの過程では、最初に良いと思えたプランほど、良質な建築になる傾向があると思っています。
この家もそうです。クライアントであるご夫婦のセンスの良さとこだわり、そしてご両親様のご家族へのあたたかい想いがこの家の中に表現されております。