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COUNSELING ROOM家づくり相談室
CASE 01(宇都宮市/30歳 主婦)
【A】:森を見る家アプローチ。右手は孟宗竹のルーバー、左手は塗り壁。正面はヒメ孟宗竹。 【B】:三夜通りの家。中庭を通って玄関に入ってゆく。 【C】:さくらの家アプローチ。左右の壁は漆喰塗。床は自然石のムーンストーンを採用した。 【D】:フレンズ動物病院。半屋外的なアプローチ。屋根が無いので明るい空間。 【E】:おもちゃのまちのコンクリートの家。アプローチ正面はヒメシャラと大谷石壁。 【F】:運動公園の家。イワダレ草とモルタルのアプローチ。無機と有機のバランスが絶妙的。
「玄関は家の顔」とよく聞きます。 大切な部分であることは判るのですが、どんな風に考えたらいいのでしょうか?素敵な玄関にしたいのですが…。
ANSWER 01

人が日々行動する空間には日常空間と非日常空間が存在します。 家からお仕事に出掛けられる人が多いと思いますが、お仕事場は日常的空間ですね。 疲れて帰宅する時に迎えてくれる空間が非日常的であると人間の心は仕事モードからリラックスモードに置換されます。
そこが玄関の役割だと私はいつも考えています。玄関というよりは大切なのはアプローチなのです。 日本の敷地の場合ではアプローチを歩く距離は短いですが、そのほんの短い時間を動く空間がとても大切なのです。 玄関の扉にコストをかけるよりもアプローチを形成する空間、マテリアル、ライティング、を自分好みに創りあげると素敵な玄関に導かれますよ。

CASE 02(宇都宮市/40歳 主婦)
【1】:写真は全て「笑顔とドラムの家」(宇都宮市) 【2】:竣工間際の中庭で談笑する建て主ご夫婦。
DIPが考える贅沢な住空間って何ですか?
ANSWER 02

「中間領域」のある住空間ですね。
外のような、中のような曖昧な空間。昔でいうと縁側や土間、奈良飛鳥地方のお寺の軒下で座っていると気持ちが和んでしまうような場所。現代の家でいうと中庭やちょっと長めのアプローチ、日常ではオープンテラスのカフェのような開放感が得られる場所でしょうか。

空調や温熱設備が充実している現在、外部と内部をはっきり分ける空間づくりが日常です。それは企画化された住宅に多くみられ、庭があってもそこにはレースのカーテンが差し込まれ庭に対して開かれた、一体感が得られる住宅は少ないですね。自然と触れ合うとこが気持ちいいと感じる方にとって、中間領域は、照明や設備、建材では得られない心の豊かさや落ち着きを与えてくれると思いますよ。

CASE 03(宇都宮市/35歳 会社員)
A:長い廊下である。廊下の最深部には自然光を入れる為の窓を設置。日中、照明がなくてもこんな風に幻想的な空間を歩く。(黒と白の家) B:間接照明を使った廊下 非日常的な空間は生活にメリハリを与えてくれます。(壬生の家) C:自然光が乱反射する廊下。床と壁を白くすることでわずかな光も綺麗にまわります。(さくらの家)
今どきの住宅は、廊下が極端に少ない間取りが多いと聞きました。 確かに廊下は無駄な空間に思えるのですが、どんな風に廊下って作ればよいのでしょうか?
ANSWER 03

廊下は人の心を置換してくれる大切な空間です。
玄関からリビングへ行く時、リビングからご自分の部屋に移動する時、等々気持ちが次のモードに置き換わるときの緩衝帯にもなる大切な場所です。
私は陰翳礼讃の思想が好きですが、町屋や古民家のような中廊下は生活を豊かにしてくれます。
どんな風に造るかは一言では表現し難いですが、「美しい廊下」は廊下という概念を取り払えるのではないでしょうか。

CASE 04(宇都宮市/28歳 主婦・公務員)
A:木造平屋建てのスキップハウス。約1.0メートル床を上げてある。(蔵の街スキップハウス)踏み幅を広めにしてあるのでリビングのベンチとしても座れる。 B:上から下のフロアーを見下ろす。下からよりもより段差を感じやすい。(蔵の街スキップハウス) C:スキップは段差をどんな材料で作るかも重要になる。ここではあえて床材とは別の素材で階段を作ってみた(ゆず、の家) D:反対にこの空間はスキップ上と下の床素材を同じものにし、階段も同一にした。床が続いてゆきながら段差になるパターンもきれいである。(森・道・くつろぎの家)
「スキップフロアー」について質問です。言葉はよく耳にしますが、そもそもスキップフロアーという造りはどんなものなのでしょうか?
またどんな時に使うものなのですか。
ANSWER 04

同一階の中で床のレベル差を造ったフロアーを言います。家の内部で空間のイメージをなんとなく別な物にしたい場合、例えばリビングダイニングゾーンと寝室ゾーンを分けたい場合にも有効ですね。バリアフリーの考え方を重視したい方は検討が必要です。
わずか数十センチですが、視線のレベルが変わると生活空間が劇的に変わる場合があります。
上げた床の床下を収納空間として使用することも可能です。

平屋建てにも2階建ての建物にも使えます。いま暮らしているお部屋の椅子に乗って部屋の周囲や外の風景を見渡してみてください。ちょっとした特別感を感じませんか?

CASE 05(宇都宮市/29歳 主婦)
リビングのテレビ周辺をシンプルにレイアウトした例。 壁の背面はDVD機器やソフトの収納スペースがあります。(白と黒の家)
片づけ、整理整頓が苦手な主婦です。家族みんなが集まるLDKの収納をどんな風にしたら良いか悩んでいます。佐山さんなら(DIPの場合)どんな風に考えますか?ちなみに核家族で共働き、幼稚園の子供がいます。
ANSWER 05

身の回りにある物はかなかな捨てられないですよね。例えそれが年に一度しか使わないもの物でも・・・。収納には隠すタイプと見せるタイプがあります。
定期的に整理できる方は隠すタイプで、なかなか整理するタイミングが無い方は見せるタイプがいいかもしれません、見せる場合でもインテリアとして整然とそして少し華やかに飾ると楽しいですね。
隠す場合には床・壁・天井の素材と同化させたり家具も主張しすぎないものにすると空間が引き締まります。シンプルな空間故、その辺に物が散乱すると目立ってしまいますから片付けの意識が上がるでしょう。

CASE 06(宇都宮市/32歳 会社員)
【月を観る広いベランダがある家】市中心部でありながら閉静な住宅街に建つ。こだわりのライフスタイルをお持ちの30代ご夫婦が建築主であり、お住まいになっています。
家を建てようかと考えています。
予算や大きさ、建てる場所、間取り、デザイン…
考えることがいっぱい有り過ぎて、どこから手を付けていいか判りません。
どうすればいいでしょうか。
ANSWER 06

家つくりを考え始めると夢も沢山あるし、現実も沢山見えてきますし、初めての経験の方にとっては悩みが多過ぎますよね。
私が考える家つくりの基本は、「自分はどんな人生をこれから歩んでいきたいか。」を考えて欲しいと思っています。
一緒に住まう家族の方々もお一人ずつそれを想い描いて欲しいのです。そして皆さんでそれを共有していただきたいと思っています。
30代の方であれば、「仕事で認められ、家族との時間も取りながらも自分の趣味に没頭できる、自分を取り戻せる時間も作りたい。ストレスは溜まるけど愛する家族を守る為に今は前進してゆく。将来はシンプルライフで過ごし、良質な物を選定して使う。好きなものに囲まれて暮らしてゆきたい」、というような方もいらっしゃるかもしれませんね。
その言葉と人生の物語を受け取って住宅の設計が進んでいきます。
予算や間取り他は進めていくうちにまとまってきます。
その予算や間取り、デザインを打ち合わせする様々な場面で悩んだ時に、ライフスタイルについての根幹がまとまっていると自分らしい判断がし易いと思います。

CASE 07(宇都宮市/32歳 会社員)
(A):優しい平屋の家、リビング。床は杉の無垢材と縁なし畳を採用。中央照明器具はBUNACO。すべてが質のいい本物を使うと畳でも良質な空間になります。 (B):庫、リビング。こちらも床とフラットに畳があります。勾配天井材は木毛セメント板。天井が高いと畳の存在も気になりませんよ。 (C):アンティークとハーレーの家、リビングから続く和室。高天井。 (D):鉄とブドウ棚のある家。照明をおさえた和室空間。(E):ファイブライトコートハウス。寝室に行く廊下床が畳になっています。 (F):正方形の掘りごたつのある和室。(G):蔵の街スキップハウス、書斎兼ごろっと横になるスペース。大きさは2.5畳程度。正面は本棚で床が掘り込んであります。
家の間取りプランについての相談です。私は和室が好きで畳の部屋が欲しいのですが、 家族の間では畳は必要ないという意見もありどうしたものかと悩んでいます。
ANSWER 07

土地の大きさや建物の必要面積、建設予算などを考慮しながらプランを作る場合、 昨今は和室の優先順位が低い傾向にあると思います。しかし、心理的には畳で横になったり、こたつで鍋を食べたり、 お昼寝したり、赤ちゃんを寝かしつけたり、子供たちの遊び場になったりと結構多目的に活躍する空間でもあります。
部屋として造作することに違和感がある場合には大きな空間の一部に畳スペースをつくることもできます。 畳をあげれば床に変わるようなディティールもできますね。ソファーと畳の共存もインテリアのコンセプトを明確にすれば素敵に仕上がります。

CASE 08(宇都宮市/52歳 会社役員)
「素材を俯瞰する家」の玄関アプローチ。 左上がイメージスケッチ、中央上が模型です。
玄関の入り口付近のしつらえはどんな風に考えていますか?
ANSWER 08

玄関をしつらえる場合は、「奥ゆかしく」を基本としています。 家人を出迎えてくれる空間が心穏やかに安らぐ場所となるよう考えます。
具体的には、人が誘い込まれるようなアプローチ空間を創り、玄関扉が直接見えない方法をとります。

CASE 09(宇都宮市/35歳 主婦・会社員)
4丁目さくらカフェ (2015年4月竣工) 廊下から客席空間を見る。自然光による陰翳が白壁をさらに美しく引き立てる。開口部や飾り壁ヴォールト状のデザイン。
出来るだけ廊下の面積を少なくして居室の面積を効率よく確保したいと考えています。何かいい方法はありますか?
ANSWER 09

よくいただく質問でもあります。 例えば木造で40坪前後の延べ床面積ですと必要諸室を計画した場合には廊下空間が出来てしまいます。構造的にも壁量が必要になりますので大きなワンルームも計画しずらい時もありますね。
廊下は部屋と部屋をつなぐ空間ですがデザインによっては素敵なアプローチ空間にもなります。リビングやダイニング、寝室はいつも使うところですから日常性が強くなりますが、廊下は非日常的に計画すると気持ちが置換されると思います。 夜、寝室へ行く場合はお休みモードへと、朝、ダイニングキッチンへ行く場合はONモードへと。
その為に必要なのは壁や天井の造形や、照明効果、インテリアのコーディネートなどですね。ただの通過動線としての廊下でない空間づくりが良質な家づくりになると思います。

CASE 10(宇都宮市/49歳 主婦)
「森の見える家」 2階のリビングからつづくベランダを観る。 森の風景だけが見えるように設計デザイン。 写真の左てには隣家が、右手には道路があるが室内からは気にならない。
心地いいベランダやテラスが欲しいと思っています。風や光が入ってプライバシーも守られるように出来るでしょうか?相談させてください。
ANSWER 10

まず大切なことは居心地が良いベランダやテラスを計画した時に、その場所がいつも、すぐに、容易に、使える(リビングやダイニングから移動できる)場所かどうかです。屋上テラスのような場合、長い年月で見ると使わなくなってしまいますので。
そして、自然光の確保とプライバシーの保護は解決し易いのですが、その二つを満足させながら風通しを良くする方法が設計デザインで一番悩むところですね。 その土地にしかないベストポイントを探して壁やルーバーや樹木をデザインしながら心地いい場所を設計しています。

CASE 11(宇都宮市/32歳 会社員)
「笑顔とドラムの家」 JR宇都宮駅から徒歩10分程度の市中心部に建っています。周辺はビルや住宅が密集する工リアですが、6畳を少し下回る広さの中庭+アプローチ玄関を設計しました。昼と夜の表情が生活に潤いをもたらしています。中庭のモミジの紅葉も季節感を演出できています。
住居専用地域に家を計画しています。住宅が密集する工リアなので中庭を造りたいのですが敷地面積も限られているので上手くいくでしようか?
ANSWER 11

中庭には回遊型の完全中庭とコの字型の中庭があります。住居専用地域内で光と風とプライバシーを確保するならコの字型が良いと思います。中庭の一面が外気と通じていると中庭の面積が小さくても自然光が入ります。プライバシーと風通しを同時に確保するならルーバーも有効ですが中途半端な「高さ」や「間隔」にならないようにしたほうが良いでしょう。

CASE 12(宇都宮市/33歳 会社員)
「森の見える家」【A】:ピロティータイプのガレージ 【B】:玄関アプローチ。正面はヒメ孟宗竹を植樹した。左手は玄関。右手がガレージ。 【C】:建物北側ファサード。1階のアプローチは南北に通り抜けできる。 【D】:孟宗竹のルーバー壁面。アプローチとガレージの空間を分けているがスリットから行き来できる。若山農場の竹を使用。
ガレージハウスって最近気になります。既製品の力ーポートではないお酒落な車の置き方ってありますか?
ANSWER 12

ビルトインガレージは壁やシャッター、スライダーで囲うほどコストがアップします。建物の一部を半屋外のようにしたピロティー空間をつくると車やバイクや自転車が停めやすく 雨の日でも玄関と車の間が濡れずに動線が確保できます。お酒落に創るには素材と照明を 吟味する事です。イタリア、ドイツ、フランス、北欧、アメリ力、日本と車種にも特徴があるように、できればその車種に合わせて素材を選択したいですね。

CASE 13(益子町/50歳 主婦)
廊下に手洗い場を作りたいと思っています。素敵な手洗い場はどんな感じですか?
ANSWER 13

素材を少なめにして。
色を沈まして。
特徴のある水栓は使わず。
自然光がきれいに窓の表面をまわるような窓をつけ。
鏡はつけない。
一輪挿しと季節の草花が似合うようにイメージすると素敵な手洗い場が作れますよ。

CASE 14(高根沢町/ご家族)
家づくりは面白くなければいけない。つまらない、と感じるのは有り得ない。
ANSWER 14

今回は高根沢町在住の中島弘喜さん、麻希子さん、悠貴くん、ご家族です。

「家づくりは面白くなければいけない。つまらない、と感じるのは有り得ない。」 一時は大手ハウスメーカーで検討されていた中島様ご夫婦ですが、一生住む家をじっくりと、楽しく造りたいと考えDIPにご相談いただきました。設計は細部までじっくり打ち合わせを行い、中島様が家づくりのコンセプトとしてお考えの100年住宅が完成しました。長い設計期間中には進んで、戻ってを繰り返す時期もありましたが中島様曰く、「戻るという事も大切。

大事な項目は元の考えに戻って何度も話し合えるDIPが良かった」と感慨深くお話しくださいました。 奥様のための陽射しがたっぷり入るベランダや、お子さんがお友達と走り回れる可変室内空間や人工芝のお庭、中島様のご趣味の2台分ガレージなど 「The中島邸」は大樹の根のように、しっかりとした土台を家族とともに築いてゆくのでしょう。

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