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中庭のある家で日々の暮らしに潤いを

2023年04月13日

壁や塀で目隠しすることで、外の視線から守られた屋外空間『中庭』。

かつての日本の町屋では、どんなに狭い敷地であっても坪庭や通り庭とよばれる小さな庭がつくられました。

“うなぎの寝床”とも形容された町屋は間口が狭く奥行きの深いのが特徴で、そのような敷地条件において採光や通風を確保するためには、小さいながらも庭が必要だったのです。

【M邸】
回廊に囲われたプライバシーの高い中庭。光と風通しを十分に確保している。

 

宇都宮市では、住宅用地というと50~60坪程度の比較的広さのある土地が多く、採光や通風にそこまで困ることはないかもしれません。

しかし、“必要に迫られて”ではなく“ライフスタイルを愉しむために”中庭のある家を建てるのも、またよいものですよ。

さくらの家
1階リビングから姫沙羅をみる。
水洗いできる中庭は大型犬の遊び場にもなっている。

 

子どもやペットを遊ばせたり、友だちを呼んでバーベキューを楽しんだり、朝のルーティンに外ヨガを取り入れてみたり。

季節の移り変わりを肌で感じながら、シンボルツリーや夜空を見上げ、夫婦でゆったりと語らう時間も素敵ですね。

このようにして、中庭のある家は日々の暮らしにちょっとした潤いをもたらしてくれます。

三夜通りの家
ビル街の中に建つ住宅の中庭。二世帯が中庭を介して繋がっている。

 

また、庭というと日当たりのよい南側に設けるイメージをお持ちの方が多いかもしれませんが、DIPでは状況に応じて北向きに中庭をレイアウトすることも。

たとえば、採光に不利な北側に寝室を設け、その寝室に面した中庭をつくります。そこに、ヤマボウシやヒメシャラなど日陰に強く、樹形の美しい植栽を植えてみると、どうでしょうか?

普通の寝室も、ほの明るく落ち着いた、心やすらぐ空間に。

カーテンを開けたまま、ベッドの上からライトアップされた植栽を眺めて過ごす夜。ほどよい明るさの中、目覚める朝。

このように中庭は、つくる場所によって柔軟に役割を変えるのです。

笑顔とドラムの家
6畳ほどの中庭に植えられたイロハモミジ。
夜は光に照らされ情緒的な雰囲気になる。

 

3年という長期にわたったコロナ禍を経て、改めてその存在が見直されつつある『中庭』。

「在宅時間をどう過ごすか」「どうすれば心地よい空間が生まれるのか」ということを突き詰めた結果、外でありながら家の中の一部でもある“中庭のある家”に関心を寄せる人が増えたのでしょう。

近ごろでは、室内の床との段差をなくしたフラットなデッキテラスのある中庭も増えています。家の中と外の境界が、ますます曖昧になってゆくようですね。

 

All photos by DIP.

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