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基礎工事って何をする?種類や工程をわかりやすく解説

公開日 2022年10月16日

最終更新日 2026年09月14日

住宅の基礎は、建物を支える重要な部分です。地盤の状態や建物の構造などに合わせて選ばれるため、いくつかの種類があります。これから注文住宅を建てる方は、それぞれの基礎の特徴を知っておくとよいでしょう。
 
本記事では、住宅基礎の種類や施工方法について解説します。また、工事中に確認しておきたいポイントやよくある質問も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
 
 

基礎工事とはどのような工事なのか?

基礎工事とは、建物の重さを地盤へ伝え、住宅を安定して支えるための基礎をつくる工事です。地盤調査で土地の状態を確認し、建物の構造や重さも考慮して、適した基礎を施工します。
 
基礎は、大きく「杭基礎」と「直接基礎」に分けられます。それぞれの特徴を見ていきましょう。
 
 

杭基礎には支持杭と摩擦杭がある

杭基礎は、地表付近の地盤だけでは建物を十分に支えられない場合に用いられます。地中に杭を設けて建物の重さを伝える工法で、主に支持杭と摩擦杭に分けられます。
 
支持杭は、軟弱な地盤の下にある強固な支持層まで杭を到達させ、杭の先端で建物を支えます。一方、摩擦杭は、主に杭の側面と周囲の土との間に生じる摩擦力によって建物を支えるものです。支持層が非常に深い場合などに採用されることがあります。
 
 

直接基礎には3種類ある

直接基礎は、建物を支えられる地盤が比較的浅い位置にある場合に用いられます。主な種類は、ベタ基礎・布基礎・独立基礎の3つです。それぞれの形状や特徴を見ていきましょう。
 
 

ベタ基礎

ベタ基礎は、床下全体に鉄筋コンクリートを施工し、建物の重さを広い面で地盤へ伝える工法です。布基礎と比べてコンクリートや鉄筋の使用量が多くなる傾向がありますが、建物の荷重を分散させやすいという特徴があります。
 
ただし、どのような地盤にも施工できるわけではありません。地盤調査の結果を踏まえ、必要に応じて地盤改良などを行います。
 
 

布基礎

布基礎は、主に建物の壁や柱の下へ連続するように設ける基礎です。建物の荷重を線状に地盤へ伝えます。ベタ基礎と比べて、コンクリートや鉄筋の使用量を抑えやすい点が特徴です。
 
布基礎の立ち上がりがない床下部分には、防湿コンクリートや防湿シートを施工するなど、地面から上がる湿気への対策が必要です。
 
 

独立基礎

独立基礎は、柱の下へそれぞれ独立して設ける基礎です。柱にかかる荷重を、基礎から地盤へ伝えます。
 
独立基礎を採用するには、建物の荷重を支えられる地盤が必要です。戸建住宅の主要な基礎として使われるケースは多くありませんが、鉄骨造の建物や倉庫、柱のある付属建築物などに用いられています。必要に応じて、独立した基礎同士を地中梁でつなぎます。
 
 

基礎工事の基本的な流れ

次に、基礎工事の基本的な流れを解説します。これから新しい住宅を建てる予定の方は、把握しておくとよいでしょう。ここで紹介するのは、ベタ基礎の一般的な施工工程です。
 
 

①地縄張り・遣り方

地盤調査や必要な地盤改良を終えたら、縄やビニールひもを使って、建物が建つ位置を敷地に示します。この作業を地縄張りといいます。
 
その後、木杭や板を設置し、建物の位置や基礎の高さ、中心線などの基準を定めます。この作業が遣り方です。
 
 

②掘削工事

掘削工事は、基礎をつくる部分の地盤を重機などで掘る作業です。「根切り」とも呼ばれます。設計図に基づき、基礎の形状や深さに合わせて地面を掘っていきます。
 
 

③砕石敷き

掘削した地面に砕石を敷き詰め、転圧機で締め固めます。基礎の下を平らで安定した状態に整え、沈下を防ぎやすくするための工程です。
 
 

④防湿シート・捨てコンクリートを施工する

砕石を締め固めたら、地面から上がる湿気を防ぐために防湿シートを敷きます。その後、必要に応じて捨てコンクリートを施工します。
 
捨てコンクリートは、基礎の位置を正確に示したり、型枠や鉄筋を設置しやすくしたりするためのものです。建物を直接支える構造部分ではないため、表面に軽微なひび割れが生じても、通常は基礎の強度に影響しません。
 
 

⑤配筋

設計図に合わせて、基礎の内部に鉄筋を組み立てます。この工程を配筋と呼びます。配筋は基礎の強度や耐久性に関わる重要な工程です。
 
鉄筋の太さや本数、間隔、重ね継手の長さなどが設計図どおりになっているかを確認するため、コンクリートを打設する前に配筋検査が行われます。
 
 

⑥型枠を設置してコンクリートを打設する

設計図に沿って型枠を設置し、コンクリートを流し込みます。ベタ基礎では、底盤部分と立ち上がり部分を分けて打設するのが一般的です。
 
立ち上がり部分には、基礎と建物の土台を固定するアンカーボルトなどを設置します。コンクリートの打設後は、十分な強度が得られるよう、温度や湿度に配慮しながら一定期間保護します。この工程を養生と呼びます。
 
養生期間は、気温やコンクリートの種類、施工条件などによって異なります。
 
 

⑦型枠を外す

コンクリートが必要な強度に達したら、型枠を取り外します。その後、ひび割れや欠損、アンカーボルトの位置などを確認し、必要に応じて補修や仕上げを行います。
 
最後に、給排水管などの施工状況や基礎全体を確認し、問題がなければ基礎工事は完了です。
 
 

工事中に確認するポイント

施主も工事中に現場へ足を運び、進み具合を確認するとよいでしょう。ただし、安全管理や作業の妨げにならないよう、見学する際は事前に施工会社へ連絡することが大切です。
 
基礎の品質を施主だけで判断するのは難しいため、施工会社の検査記録や写真を見せてもらいながら確認しましょう。ここでは、基礎工事の工程でチェックしておきたいポイントを紹介します。
 
 

地盤に適した工法か

基礎の工法は、地盤の強度や建物の構造・重さなどに合わせて選ばれます。地表付近の地盤だけで建物を支えられない場合は、地盤改良や杭基礎などが必要になることがあります。一方、十分な支持力を持つ地盤には、直接基礎を採用できます。
 
適切でない工法を採用すると、建物が傾く不同沈下などが起こる可能性があります。地盤調査の結果と、採用された基礎や地盤補強の内容を施工会社に確認しておきましょう。
 
 

地縄張りは図面と合っているか

建物の位置を示す地縄張りが、図面どおりに行われているかを確認します。地縄張りは、敷地に対する建物の位置や向きを確認できる重要な工程です。
 
隣地との距離や玄関の位置、駐車スペースなども併せて確認しておくと、完成後のイメージをつかみやすくなります。
 
 

鉄筋は図面どおりに配置されているか

鉄筋の配置は、基礎の強度や耐久性に関わる重要な部分です。鉄筋の太さや本数、間隔などが図面どおりになっているか、配筋検査の結果を確認しましょう。
 
また、鉄筋を覆うコンクリートの厚さを「かぶり厚さ」といいます。かぶり厚さが不足すると、鉄筋に水分などが届きやすくなり、さびや劣化の原因になります。コンクリートを打設した後は確認しにくいため、配筋時の写真を残してもらうと安心です。
 
 

アンカーボルトは正しく設置されているか

アンカーボルトは、基礎と建物の土台をつなぐ金具です。基礎の立ち上がり部分へコンクリートを打設する前に設置し、コンクリートに埋め込みます。
 
必要な位置に垂直に設置されているか、高さや間隔が図面どおりかを確認しましょう。また、アンカーボルトが大きく傾いたり、位置がずれたりしていないかもチェックします。
 
 

適切な時期に型枠を外しているか

コンクリートの型枠は、必要な強度が得られてから取り外します。型枠を外せる時期は、コンクリートの種類や気温、施工条件などによって異なるため、単純な日数だけでは判断できません。
 
雨が降ったからといって、必ずしもコンクリートの強度が低下するわけではありません。ただし、打設中の激しい雨や、表面が固まる前に雨水が入り込んだ場合は影響を受ける可能性があります。養生方法や型枠を外す時期について、施工会社に確認するとよいでしょう。
 
 

基礎工事に関するよくある質問

ここでは、基礎工事に関する疑問を取り上げ、詳しく解説します。費用や工事期間を知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
 
 

工事費用はいくらくらい?

一般的な木造住宅の基礎工事費用は、総額で100万~250万円程度が一つの目安です。ただし、基礎の種類や施工面積、建物の形状、地域、使用する鉄筋やコンクリートの量などによって大きく異なります。
 
また、地盤改良や杭工事が必要な場合は、別途費用がかかります。正確な金額を知るためには、住宅会社から見積もりを取り、工事内容や費用の内訳を確認しましょう。
 
 

工事期間はどのくらい?

戸建住宅の基礎工事にかかる期間は、2週間~1か月程度が目安です。掘削や配筋、型枠の設置、コンクリートの打設、養生など、複数の工程を順番に進めます。
 
基礎は住宅を支える重要な部分であるため、コンクリートが必要な強度に達するまで適切に養生しなければなりません。工事期間は、基礎の規模や季節、天候などによって変わります。
 
 

工事を見学できる?

基礎工事を見学できるかどうかは、施工会社や現場の状況によって異なります。見学を希望する場合は、事前に現場監督や担当者へ相談し、日時や立ち入り可能な範囲を確認しましょう。
 
現場では重機や工事車両が動き、鉄筋などが露出しているため、担当者の指示に従って安全に見学することが大切です。タイミングが合えば、工事の進み具合や施工内容について説明してもらえるでしょう。
 
 

雨が降ったら中止する?

雨が降ったからといって、基礎工事が必ず中止になるわけではありません。掘削や配筋など、雨の程度によっては進められる工程もあります。
 
ただし、コンクリートの打設中に大量の雨水が混ざると、水とセメントの割合が変わり、品質や強度に影響する可能性があります。そのため、大雨が予想される場合は打設を延期するか、雨よけなどの対策を行うのが一般的です。
 
一方、打設後に降る雨は、コンクリートの乾燥を抑え、養生に役立つ場合もあります。雨天時に工事を行うかどうかは、雨量や作業工程、現場の対策を踏まえて施工会社が判断します。心配な場合は、どのような対策を行うのか確認するとよいでしょう。
 
 

基礎を理解して理想の家づくりを

ここまで、住まいを支える基礎について説明してきました。基礎は大きく杭基礎と直接基礎に分けられ、地盤の状態や建物の構造・重さなどに合わせて選ばれます。
 
杭基礎には支持杭と摩擦杭があり、地表付近の地盤だけでは建物を十分に支えられない場合に用いられます。直接基礎にはベタ基礎・布基礎・独立基礎があり、それぞれ建物の荷重を地盤へ伝える方法が異なります。
 
ベタ基礎の工事では、建物の位置を示して地面を掘削し、砕石を敷いて締め固めます。その後、防湿シートや捨てコンクリートを施工し、鉄筋と型枠を組んでコンクリートを打設します。コンクリートを適切に養生し、必要な強度に達してから型枠を外せば、基礎工事は完了です。
 
基礎工事の見学を希望する場合は、事前に施工会社へ相談しましょう。安全上の注意を守りながら工事の進み具合や検査結果を確認し、安心できる家づくりを進めてみてください。

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