OWNERS BLOG社長ブログ
素材探求の旅 Japan Home & Building Show 2021@東京
2022年02月02日
寒さ厳しい毎日が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
私、佐山もスタッフも、まだまだ遠い春の訪れを恋しく思いながら、日々仕事に励んでおります。
さて今回は、昨年11月の中旬ごろ、スタッフとともに、東京ビッグサイトで開催されていた「Japan Home & Building Show2021」へ行った際の建築探訪のお話です。
新型コロナウィルスの流行もあり、2年ほど東京へ行くのは避けていました。
コロナ前には、情報収集や自らの感性をアップデートしたいという思いもあり、頻繁に都内に出向き、展示会などにも必ず参加するようにはしていたのですが、このような状況もあり足が遠のいておりました。
しかし、11月ごろはちょうど流行が収まってきたタイミングだったこともあり、感染対策をしながら、東京ビッグサイトと併せて、都内の気になるスポットも巡って参りました。
東京ビッグサイトへ行く前に立ち寄ったのは、南青山にある「ニコライ バーグマン」です。(※正式には「ニコライ バーグマン フラワーズ & デザイン フラッグシップ ストア」)。
ニコライ氏は、フラワーアティスト兼デザイナーで、マッシブな紙箱に花を敷き詰めた「フラワーボックス」でご存じの方も多いと思います。
当時は鮮烈的デザインだったフラワーボックスも、最近では色々なショップで見かけるようになりました。それでもやはり「ニコライ・バーグマン」のフラワーボックスの、細部まで洗練された美しさは、他とは一線を画し、大切な方へのプレゼントにも最適です。
南青山のフラッグシップストアに行ったのは随分前のことですが、お客様へのプレゼントの選定も含め、併設するカフェでも食事をしました。
鉄筋コンクリート造で、内装はスケルトン。こういった建物は飲食から物販へ、物販から事務所へ、事務所から住宅へと制限少なく用途を変えやすい、つまり「コンバージョン」をしやすいことが特徴です。
地価の高い都内では、このような投資した建築が長く収益を上げてくれることはとても大切ですね。経年しても飽きられないシンプルなデザインも必要だと、改めて感じました。
その後、青山通りから神宮外苑まで、いちょう並木を眺めながら、国立競技場へ。
ちょうど美しく色づいている時期でした。
隈研吾氏の国立競技場は、建物が突如そこに現れたかのように錯覚するほど、周囲の景観に溶け込んでいましたし、隈事務所の設計思想が具現化されていることも感じられました。一方で、ダイバシティーを叫ぶ東京の中では、幻となったザハ・ハディド氏デザインの国立競技場が「似合っていた」と感じましたし、安藤忠雄氏の当時の発言も理解できました。
その後は、本題の「Japan Home & Building Show2021」へ。
このイベントは、建築に関する建材やインテリア、設備やサービスなど幅広い製品を見ることができる、国内では最大規模の展示会です。
今度、ディップでは「石積みの塀」を設計・施工したいと考えていたのですが、ちょうど香川県の庵治石開発協同組合が出展しており「庵治(あじ)石」について詳しく話を聞くことができました。
そもそも庵治石は、関東では聞き慣れない石かもしれません。
香川県の庵治地方で採掘される花崗岩で「花崗岩のダイヤモンド」とも呼ばれ、高級石材という立ち位置です。
世界的な彫刻家のイサム・ノグチ氏は、庵治石の素晴らしさに魅了され、産地にアトリエと住居を構えたほどです。
ディップでは、その庵治石を使い、エントランスなどの壁に、石積みのようなデザイン施したいと考えております。
そのために、石の特長から加工方法、仕入れの仕方まで詳しく話を聞いくことができ、良い時間でした。
また「松井木工」という広島県の家具メーカーの展示も拝見。
職人の手によって、細部まで丁寧に作られた木製家具は「流行り廃りのないデザイン」が魅力的でした。
実は家具だけでなく、キッチンもあり、意外にも価格は高額な部類には入りません。
キッチンは、お施主様が迷われる場所の1つなので、ディップでは、常に選択肢を増やしていきたいと考えております。
今回の「松井木工」のキッチンも例外ではなく、今後の設計やデザインに合わせてディップからのご提案をさせていただく場合もありますし、もしご興味があればお声がけいただければと思います。
思えば、今までは当たり前のように、こういった展示会には毎回参加して最新の情報を得ておりましたが、コロナのような事態を経験すると、情報が集まる場所のありがたみを実感いたします。これからもまた以前のような頻度で参加できるような世の中になると良いのですが…。
その後は、GINZA SIX内の蔦屋書店に立ち寄ってみたり、六本木のイルミネーションを眺めてみたり、久しぶりの東京の空気に浸って参りました。
ちなみに、こちらは蔦屋に飾ってあった額縁の写真です。
額縁とマット、絵のバランスが良いと感じました。最近、お施主様のお子様が描いた絵を、こっそり額装してプレゼントするサプライズをしたばかりだったので、余計気になります。設計のラフ画などを額装して差し上げても良いかも?なんて思案中なので、参考になりますね。
今回の宿泊は「グランド・ハイアット東京」
海外の宿泊客が多く、英語が飛び交う空気に触れると、英語力の向上を意識します。そんな話を同行したスタッフに話したところ、「社内で1日1回、ちょっとしたひと言を英語で話してみましょう。」なんてアイディアが出るなど、ふとした経験が、新たなアイディアにつながり、実行してゆくのは、小さなイノベーションですね。最近はポケトークを購入し会話しています。
コロナでしばらく足が遠のいていましたが、東京には独特の文化があると思っています。「良いものも悪いものも、一番のものが集い、そしてそれを見極められる人が成長する」という風土を感じます。私も今まで以上に、観る・聴く・食すなどの場面を通して、新旧文化や良質で有益な情報を取り込み、お客様のライフスタイルやデザインのご提案に活かして参ります。